今日の自動車サプライヤーは原材料の不足、不測の事態による壊滅的な資産損失、サプライチェーンの寸断、システム障害等々といった、多くのビジネス上の重大なリスクに直面しています。
ティア1サプライヤーにとっては、サブサプライヤー間の透明性とコントロールの欠如がリスクをさらに引き上げる要因となります。スマート・プランニングは現在そして将来における緊喫の課題といえるでしょう。
リスク管理手順書、緊急時対応計画、戦略の策定をサプライヤーに要求するOEMも既に存在します。標準書やガイドラインもこうした要件に含まれます。MMOG/LE (Materials Management Operations Guidelines/Logistics Evaluation: 資材管理のガイドライン/ロジスティクスに関する評価方法) はリスクマネジメントに対応するもので、品質管理規格 IATF 16949 はリスクに基づく考え方です。リスクに基づく考え方とリスクマネジメントは違うように聞こえるかもしれませんが、対処プロセスには共通点があります。
本書では以下の項目について、効率的なリスクマネジメント戦略を実践するためのリソース、方策についてご紹介します。
自動車サプライチェーンにおけるリスク
サブサプライヤー間でのサプライチェーンリスク
MMOG/LEアセスメントとサプライチェーン
MMOG/LEにおけるリスクマネジメント
リスクアセスメントプロセス
サブサプライヤーの検証、リスク選好判断
緊急時対応計画
「自動車業界のサプライチェーン全体を通じたリスクマネジメントの活用」
作成者:QAD 自動車業界担当ディレクター Terry Onica